コミティア143の準備記録です。2024/09/06追記・修正。
あいさつ
こんにちは、橋屋燕です。
この節を書いていたのは2022年10月28日ですが、この記事を編集して投稿しようとしているのはコミティア143が終わってそして144も終わった2023年の6月です。
書き始めた時点までで少しやったことの振り返りも含めて、タイトルの通り、それから4ヶ月ほど先にある2023年2月19日のコミティア143への準備の記録としたいと思います。
↓コミティア143当日編はこちら(これよりだいぶ短いです)
モタモタしながらやってきたことをつらつら述べるので、「同人のやり方」みたいなハウツーはあまり期待できないです。
橋屋が書いているので、私の話が多めです。記録用にと思って書いているので全く面白くない可能性がありますが、もしよろしければお付き合いください。
はじめに
もとは同人誌を作ろうよという提案でした。イベント出られたらいいね、くらいでした。
ところが10月半ばにTwitterのタイムラインにコミティア142(11/27開催、当落が発表された頃だったと思います)の話題を見かけるようになり、だんだんと「コミティアに俺も出る」という意識が精神に刷り込まれていき、結局出ることになりました。あれはなんだったんでしょうか、私がなにか「出ないと死ぬ」みたいな衝動に駆られて全ての行動をしていた時期です。
友人2人と1つのサークルとして出る予定ですが、その前に3人とも全員同人イベントの経験がありません。同人誌も作ったことはありません。こういうのは最初は一般参加で様子見をしていくのが良いでしょうが、テンションの異常に上がった橋屋がコミティア行こうや!と言い出してしまったので、責任もってキッチリしっかり勉強して臨みます。落選したら一般参加しに行きます。やけにやる気いっぱいです。
なお、後のことですが、コミティア143は落選がありませんでした。
書きすぎたので、申し訳程度に見出しに印をつけておきます。
📍←イベント関連
本をつくろう
2021年10月頃〜:同人誌を作ろうよ
メッセージのやりとりの履歴を見る限りそのくらいの頃のような気がします。同人誌みんなで作ろうよ、本できたら良くね?という話になったので、作ることになりました。
A5オールカラー合同誌の予定です。橋屋が漫画と表紙絵、そして全般デザイン(私がやりたくてやっています)を、一人がイラストを、もう一人が小説を今回担当します。それぞれやりたいことをやろうという目論見です。自由にやりすぎるとよく分からないものができそうなので、ここで本のテーマを決めました。
また、各担当ページの原稿締切日を3月末頃に設定しました。印刷所のキャンペーンが3月31日で終了のため、それで入稿したいねという考えでこのときは余裕をもって設定したつもりになっていました。
そして、一応イベントのことも考慮していたので、サークル名を考えなきゃねという話も出ました。我々はマブダチなので、サークル名に対してかなり本気です。これからも使い続けるつもりの納得できる名前を考えるぞという気持ちで過ごしています。思えば1年も前のことです。
ところで、複数人での情報共有は気を使うべき問題だと思われるので触れておきます。
私が提案して使っているのはNotionです。使ってる・た人はこの辺飛ばしてください。これはEvernoteみたいな、というとかなり語弊がありますが自分用のものとして使うとすると、広い括りで言えばそのようなノート・ドキュメント向けっぽいものです。
身内向けウェブサイトのような体裁で、共同編集は同期が早く、テキストを基本としてデータベースの作成(私はNotionで特筆すべきはこの機能ではないかと思っています。メチャ便利)や画像の貼り付け、メディアの埋め込みなどができます。
LINEやDiscordなどのメッセージツールでもやりとりはできますが、というかむしろNotionはやりとりをするというよりも情報の置き場のような性質のサービスなので、使い分けると良さそうです。メッセージツールでは流れてしまいがちな情報を記しておけます。
これにサークル活動をまとめるページを作り、決定事項などを書き込んでいきます。
旅行の予定もNotionを使って立てると楽しいです。だいたい、私が心配に突き動かされて作って満足しているのですが…
余談ですがこの記事は、3割くらいは「俺はマブダチと同人をやっている」という自慢をしたいがために書かれているので、やっていることもマジの仲良しの人同士向けという部分があります。
こういうのを中途半端な仲の人に対して招待すると、なんだか疎遠になって使わなくなってきたときに、どうやって追い出すか、何て声をかけるか、無言で参加権限を解除するか、などと迷うことになるかもしれません。同人ではないのと大したことでもないものの、実際にそんなような場面に直面することがありました。無言で追い出してしまったけど向こうも期限付きのプロジェクトに対する参加みたいなものなので、いいよねと思っていますが…
というかそもそも、そのような場合は追い出すことに関する約束を招待する際にしておくべきでした。約束を果たすだけのことになるので、むしろ印象は良いはずでした。
<やったこと>
- 本を作る感じになった
- 本のテーマを決めた
- 本の体裁と、各自の担当ページを決めた
- 原稿作業締切を設定した(3月末まで)
- サークル名を考え始めた
- Notionにいろいろまとめ始めた
- 印刷所を決めた(今回はプリントオンさん)
<Notionに作ったページ>
- 締切と「やるぞ」みたいな目標が書いてあるタイトルページ
- 作る本の体裁について書いておくページ
- 印刷所の楽しげな加工を見つけてはURLを貼るページ
- 各人のToDoページ
- 今回の本のためのデータベース一つに全員分をまとめて入力して、タグやアカウントで振り分け表示できるように作ってあります
など…

モザイク部分はアカウント名です。今撮ったスクショなので賑やかで片付いていますが、当時はもっと真っ赤で寂しかったと思います。
2022年2月頃~:サークルができた
この月にサークル名が決まりました。かなり浮かれています。
橋屋は漫画のネームを描いて唸っていました。漫画とか、ほとんど初めて描くし、コマ割りとか、意味分からないし、4ページだけなのに描く絵多すぎるし…
<やったこと>
- 各自原稿作業
- サークル名が決まった
- フルーツバスケットのアニメ(新旧)を視聴する会を開いた
3月頃~:訪れる締切、延びる締切
私(とイラスト担当)がのんびりしている間に、なんとまあ小説が完成していました。我々は焦る様子を見せ始めます。
このとき私はというと、なんか違うんだよな、と思いながら表紙絵をむやみに急いで仕上げていました。漫画は全然描けていません。
3月末、みんなで設定した締切日がやってきました。薄々感づいていましたが、しかし全然できていません。小説担当に申し訳ない気持ちの念を送りながら、締切日を延ばしました。
当初考えていた印刷所のキャンペーンで入稿することは諦めました。キャンペーンが終わったらキャンペーンが始まるので、それに関しては問題ありません。またこの締切日は尻叩き用の締切であって、別にこの時点で明確にイベント参加を考えているわけでも、印刷所に迷惑がかかるわけでもないので、延ばします。
趣味で本を作るということが「本業の合間にするもの」を含意するとしたら、これはなかなか大変なことだぞということを実感した春の初めです。
4月から9月まで、時が過ぎる
季節が瞬きする間に手を振って去っていきます。
私はというと春からなんとなく慢性的に体調が悪く、ヤバ時間に寝起きしたりして生活が終わっていました。夏になると今度は環境が身体に合わず、また体調が慢性的に悪くなります。常にバテていました。冬生まれだからか?
ともかく、元気なときに原稿を進めます。漫画を描くのに慣れないうえ、線画を描くのが嫌すぎて手が止まりかけますがなんとか描きます。
線画の描き方が分からなくなり(デッサンが下手なのを普段は厚塗りで誤魔化そうとする傾向があるため)、混乱の末「超初心者向け!線画の描き方」みたいな動画をYouTubeで見たりしました。ためになったので、初心に帰るのは有効な気がします。
3人で(小説は完成しています)原稿を進める会を何度か開催しましたが、原稿を進めるのにはこれもかなり有効ですね。
私は漫画を描きつつ、結局、今になって表紙絵を全く違う構図で描き直していました。引きずれば引きずるほど許せないその納得できなさを放置することはできなかったようです。
作業中に進捗をリアルタイムでチラ見せしてフィードバックを得られるというのは、ライブ感があって楽しくもありました。この色と別の色どっちが良いと思う?
ところで小説担当はゲームをしたり会話に混じったりしていました。ごめんね…
8月末、これから着彩するのか?という絶望に近い気持ちに気付かないふりをするために、線画までできた部分を試しに自宅のプリンターで印刷して、出来栄えを確認したり眺めたりして個人的に士気を高めてみます。でも本当はフルカラーなんだよな。カラー漫画は正気ではなかったです

9月末になると、橋屋の漫画原稿がやっと完成しました。これは面白いのか?分かる内容なのか?と何度正気と狂気の往来があったかわかりません。着彩(グラデーションマップだけど)してから衣装のミスに気付いたときもおかしくなるかと思いました。上の画像にはそれがあります。
もう一人も終わりが見えてきたようです。それから、裏表紙のことを忘れていた橋屋は慌てて取り掛かり始めます。
なんとなく考えないようにしていましたが目次や奥付、繋ぎのページのデザインなども必要です。ToDoリストには入っていたのですが不思議ですね。
<やったこと>
- 原稿をやる会を開催
- 各自原稿作業(小説は完成している)
- なんだか終わりそうな気配が漂い始める


9月下旬~:コンテンツページ以外の作成を始める
この月から私はAdobeに年貢を納めはじめたので、見かけ上は本格的なデザインのようなことが理論上は可能になりました。
現行のクリスタはちょっとしたことをるにも整列やレイアウトに関する機能が弱いのがネックで、今までそういうことをやろうものなら、たった一枚の画像を角に合わせるのにも分解能を駆使してピクセルが見える倍率まで拡大したりしていました(2023年3月に出たクリスタver.2.0には整列機能が実装されました。かなり嬉しいです)。
使い慣れたクリスタで作業したほうが効率が良さそうだと思いましたが、結局Photoshopとかを使わざるを得ないと分かったので、多少操作や機能を勉強したりしながら作業しました。それにしてもPhotoshopがPCのメモリを食いすぎてる。
とりあえず独断で目次を作ったり裏表紙を作ったりしました。快楽目的以外で絵を描くのはしばらく飽きるな、と思ったので既存の素材をペタペタ貼って、雑コラでなんとかしようとしています。次回の本は装飾も挿絵も自力で描きたいものです。

10月上旬:サークル会合
3人で本のいろいろを話し合いました。目次ってこれでいいか、奥付のテキストはこれでいいか、発行日はいつにするか、3人の個人ページの順番はどうするか、など…。
ここでかなり本の全容が明らかになってきました。ページ番号の確定する部分が出始めたので、レイヤーを統合した入稿データを順次作れるようになります。
各個人ページに扉を付けることになったので、ここで、私が没にした最初の表紙絵を修正して自分の扉に使うことを決めました。もったいながってもらえたので…
本にするからには責任を持たなければならないので連絡先を明記しようとしましたが、まだサークルの自我が何もない宙吊り状態だったためGoogleアカウントとそのメールアドレスでTwitterアカウントを取得して記載することにしました。
Googleアカウントは複数人で共有できないため、橋屋が管理することにしました。取得した人なので。Gmailの送受信共有をする方法があるみたいなので、もし必要になってもそれで特に困らないと思います。→いつだったかやりました。送信は今のところ必要がないのでやっていないですが、受信メールを各自のアドレスに転送しています。(2024/09/06追記)
<やったこと>
- サークルの連絡先アカウントを取得
- 小説のテキストデータをもらって橋屋がページを作り始めた
- 個人ページ以外のページも完成し始める
- 入稿データを作り始めた
10月半ば頃1:InDesignに一方的に殴りかかる
橋屋は一介の趣味絵描きなので、小説ページの作り方をよく知りません。
InDesignを初めて使うので全く意味が分からなくて詰んだと思いましたが(用語の意味も逐次調べないとよく分からない)、なんとか同人誌に必要な分の最低限の理解は得られ、ページも作ることができました。やった。
小説ページができたことで本全体の最低ページ数も確定し、金額の見積もりも出せるようになりました。
当初の予定よりもページ数が少なくなり、余りのページが出たのでなんとか埋めてボリュームを出そうと画策しています。少部数の注文でどうしても単価が高くなってしまい、ページ数と頒布価格、注文価格のバランスを取る必要がありました。
<やったこと>
- 小説ページの入稿データを完成した
- 個人ページ以外の必要なページが大方完成している状態になった
- サークルのGoogleアカウントのドライブに入稿データフォルダを作成して共有、全員がアップロードできるようにした
コミティアに出よう
10月半ば頃2:異様に浮かれだす
「はじめに」に述べた通りです。10月初めから再び終わりの生活が姿を現し始めましたが、今度の私は異常にやる気に満ち溢れています。寒くなって浮かれているのもあったかもしれません。生活は終わっているのにコミティアに出たすぎて異常行動を取っていました。
世のコミティア参加レポを読み漁り、サークル参加に必要なものをリストアップし、グッズ印刷所を比較し始める、のはいいんですがやはり我を見失い睡眠を疎かにするのはよくないですね。
はしゃぎのピークに達した私はLINEで「一人ででも出るからな」と捨て台詞を吐きましたが、みんなで行けることになりました。いい友だちです。
良さそうな宿も探して抑えておきます。なぜか破格で連泊できるプランがあったのでラッキーでした。某宿予約サイトではもう既に数えるほどしか無い部屋のものもありました。
コミティアへの時間感覚がはっきりしたところで、「一冊、個人本を作れるのでは」という恐ろしい考えが湧き上がります。原稿が終わったら原稿が始まります。
<やったこと>
- コミティアに出る気になる(当選した気になる)
- 宿を予約しておく
- ポストカードや名刺やフリーペーパー、ひいては追加の本に思いを馳せる

↑Notionで作った橋屋の2022年10月時点のやることリスト
📍あと3ヶ月23日 10月27日:コミティア143申込開始
オンラインは14時から開始でした。
サークルカット(申込時に提出)に何を描くか決まっていないのでまだ申し込めません。イス二脚のため7,500円かかるなぁということを思いながら過ごしました。
12月12日18時に申込締切なので、うっかりしないように11月中には申し込みたいところです。
コミティア参加レポを読むのが面白く、自分でも書いてみたらどうかなと囁く声がどこからともなく聞こえてきたので、書いてみます。そして冒頭に至ります。
<やったこと>
- 申込が開始したなぁと思った
- この文章を書き始めた
Notionはページを入れ子状にできる階層整理がルールのサービスで、下の画像では4つのページが置いてある状態です。

あと3ヶ月弱 11月末
サークルカットを作ったので申し込みました。個人本の漫画のネームを描き始めます。

📍12月21日:当落有無発表
今回は3500サークル募集のところ3000+サークルの申込だったそうで、落選はなしとのメールが来ました。オンラインできっちり申し込んだはずなので、ほぼ確定でサークル参加です。
あと1ヶ月半 2022年末〜2023年始め:橋屋が急にグッズを作る
浮かれて暴走し始めたので、ステッカーとアクキーを作りました。
CORNER PRINTINGさんにお願いしました。お正月の休み明けにありがとうございました…
10日くらいの納期でした(サイトにもそうある)。


📍2023年1月20日〜:参加サークルリスト発表と案内書
自サークルがあることを確認と、知っている人が参加しているかどうか探します。
サークル参加案内書は23日までに発送と記載があり、その後ちゃんと届きました。サークル参加の心得や当日のスケジュール、搬入方法の案内などが同封されているので内容物を確認して、血眼になって読みました(読んだはずでした)。
参加証明書にwebカタログのアカウント作成コードが付いていますが、サービス開始が2月4日の正午(ティアマガ発売前日でした)からなのでまだ使えません。血も沸き立つようですが耐えて待ちます。
1月24日正午:入稿締切
徹夜はしない方が絶対に良いです。最終的な原稿は朝になって完成し、10時頃午前中に入稿しました。
私があとがきを回収し忘れていたり、他のページが仕上がっていなかったりで時間があったわりにギリギリになりました。
掲示用ポスターの注文をサービスで選べたので、一緒に入稿しました。大きい方が良いと思ってA2にしました。デカくてビビりましたが実際よかったです。会場だと全然気にならないと聞いたので。
入稿後、イベント準備
スペース設営を考える
やったことがなさすぎるので、先人のレガシーを漁りまくり、持ち物をリストしたりしました。初参加で完璧にやるのは無理ですが、まあまあ調べました。
敷布の布選びに手芸店まで行ってきました。なぜか知り合いに会いました。なぜ?
私はお裁縫ができないので(言い訳ですね やりたくないんですが…)、メンバーに任せました。良い布にしてくれてありがとう…
サンプルとお品書きを作る
一週間もないですが、投稿しておきました。
コミティア143直前:搬入が…
搬入が。宅配搬入の締切日をなぜか勘違いしていました。脳のバグのせいにしておきます。送ろうとしていたのが必着16日の前の日の夜で、ギリギリ間に合わないことになってしまいました。どうしてでしょう。
仕方ないので、ホテルまで送って、そこから会場に設営用品を持参することにしました。特に重いものはなく、かさばるだけなのでよかったのですが次回からは既刊もあってそうはいきません。数字は5秒くらいは見つめるべきです。
それから、今まで粘りに粘りましたが、私の40ページ漫画は原稿が終わらなかったのでコピー本にもなりませんでした。無念ですが次こそ出るんじゃないでしょうか。→出ませんでした。無念。ボツになったのでもう世に出ません(2024/09/06追記)
こういうふうでいやにソワソワしながらコミティア当日を迎えました。とにかく無事に入稿できて問題がなかったのが良かったです。見守ってくださった方はありがとうございました。
時間だけはあったのと、その分確認事項を飽きるほど確認したのでひどい間違いなどはありませんでした。
準備編はこれで終わりです。お疲れ様。
ウキウキの当日編はこの直前の投稿です。